コインランドリー経営・開業お役立ちコラム

公開日 2025.08.04 更新日 2025.08.04

コインランドリーとの相性が良い!併設に適した業態とは?

コインランドリー経営は省人化が可能で、安定した収益も見込めますが、単体では集客や効率面に課題が残ることもあります。
そこで注目されているのが他業種との併設型です。
 

本記事では、併設に適した業種やそのメリット、経営時の注意点について詳しく解説します。
土地活用を検討中の方や、複合型店舗での差別化を目指す方は、ぜひご覧ください。

他業種併設型コインランドリーが増えている理由とは

近年は、コインランドリー単体ではなく他業種と併設された「複合型店舗」が増加しています。
その背景には、経営効率や収益性を高めたいという事業者の思惑だけでなく、利用者側の利便性や満足度を向上させたいというニーズも存在します。
 

とくに空き店舗や広めの土地を活用したい方にとっては、複数機能を備えた併設型は、収益性の高い経営スタイルとして注目されています。
ここでは、なぜ併設型のコインランドリーが選ばれるのか、主な理由を紹介します。

理由①コインランドリーだけでは店舗が広すぎるため

コインランドリーを出店する際、候補地としてよく挙がるのがコンビニや飲食店の跡地といった広さのある空き店舗です。
しかし、そのような物件にコインランドリーのみ設置する場合、設備を設置した後に広いスペースが余ってしまうことも少なくありません。
 

とくに土地の賃料や建物の維持費が高い地域では、空きスペースが収益を生まないままだと、経営を圧迫する要因となります。
 

そこで、空間を有効活用する手段として他業種との併設に注目が集まっています。
カフェやクリーニング店、物販コーナーなどを併設すれば、余剰スペースの活用とともに収益源も広がり、安定した運営につながります。

理由②他社との差別化を実現するため

コインランドリー業界は年々店舗数が増えており、単純な洗濯サービスだけでは他店舗との差別化が難しくなっています。
そこで導入されているのが、併設によるプラスαのサービスです。
 

たとえば「カフェ付きコインランドリー」や「ジム併設型」など、独自の魅力を打ち出すことで、利用者にとって「ここを選ぶ理由」となるサービスを提供できます。
洗濯の待ち時間に別のサービスを利用できるという利便性は、競合店にはない強みとなり、自然とリピーターの獲得にもつながります。
 

単なる洗濯スペースから「居心地の良い場所」に変えることで、集客力と満足度の向上につなげています。

理由③既存事業の売上の拡大を図るため

もともと別の事業を運営している店舗が、空きスペースや土地を有効活用する手段としてコインランドリーを追加するケースも増えています。
コインランドリーは無人での運営が可能なため、人手を増やさずに新たな収益を生み出せるのが大きな魅力です。
 

さらに、洗濯の待ち時間を利用し本業のサービスを利用してもらうことで、客単価のアップや滞在時間の増加による販売機会の拡大が期待できます。
たとえばカフェならドリンクの注文が増え、ネイルサロンなら予約の導線が生まれるなど、既存事業との相乗効果が期待できる点も、併設型が選ばれる理由の一つです。

コインランドリーに併設するのに適した業態

コインランドリーは無人運営が可能で待ち時間が生じる業種であるため、その空き時間を有効活用できる施設との併設が注目されているのです。
利用者の利便性を高めつつ、併設側にも収益チャンスが生まれることから、さまざまな業態との組み合わせが全国で試みられています。
 

ここでは、土地の活用法としてコインランドリー経営を検討している方に向け、併設に適した代表的な業態を紹介します。

カフェ

カフェは、洗濯の待ち時間を快適に過ごしたい利用者にとって理想的な施設です。
コーヒーや軽食を楽しめる空間があることで、ただ洗濯を済ませるだけの場所から、居心地のよい「憩いの場」へとイメージが変わります。
 

Wi-Fiや電源が整っていれば、作業したい人や読書を楽しみたい人にも喜ばれ、幅広い層の集客が期待できます。
おしゃれなカフェとの併設は、施設全体のデザイン性や印象を向上させる効果もあります。

洗車場・ガソリンスタンド

車で訪れる利用者が多いコインランドリーにとって、洗車場やガソリンスタンドとの併設は相性のよい組み合わせです。
大量の洗濯物や布団などを運ぶ際は、駐車場の利便性が重視されます。
 

洗濯の待ち時間に洗車や給油を済ませられることで、利用者の満足度も高まるでしょう。
さらに、天候による需要変動を互いに補完できるため、通年で安定した集客も期待できます。

コンビニエンスストア・スーパーマーケット

日常生活に密着したコンビニやスーパーとの併設は、洗濯中に「ついで買い」を誘発しやすいのがメリットです。
時間を有効に使いたい人にとって、買い物と洗濯を一度に済ませられる環境は非常に魅力的です。
 

また、24時間営業のコンビニであれば夜間利用の安全性や利便性も向上し、とくに女性や高齢者の来店を後押しする要素になります。
地域に根付いた生活動線の中に溶け込む店舗づくりが可能です。

エステティックサロン・ネイルサロン

美容系のサービスをコインランドリーと併設することで、とくに女性客にとって魅力的な店舗になります。
洗濯の間に施術を受けられることから、忙しい日常の中でも効率的に時間を使えると感じてもらえるでしょう。
 

エステやネイルはリピーターが多く、満足度を高めると同時に、コインランドリーの利用頻度向上にもつながり、双方にとってプラスの効果が期待できます。
おしゃれな外観や内装にすれば、街のランドマーク的な存在にもなり得るでしょう。

フィットネスジム

運動と家事を同時にこなしたいという現代人のライフスタイルにマッチするのが、フィットネスジムとの併設です。
洗濯・乾燥にはまとまった時間がかかるため、その間に軽く汗を流したいというニーズに応えられます。
 

週末にまとめて洗濯をする家庭や、日頃の運動不足を解消したい会社員層にとって、ジム併設型のコインランドリーは理にかなった組み合わせです。
日常生活の中に運動の機会を自然に取り入れられる点でも注目されています。

クリーニング店

家庭用洗濯機では扱えない衣類をまとめて処理したい場合、クリーニング店とコインランドリーの併設が便利です。
たとえば、普段着はコインランドリーで洗い、スーツやデリケート素材の衣類は隣のクリーニング店に出す、といった利用が可能になります。
 

同じ「衣類をきれいにする」という目的を共有する業態同士なので、導線もスムーズで、利用者にとって自然な選択肢となります。

銭湯

銭湯やスーパー銭湯との併設は、昔ながらのスタイルながら今でも根強い人気があります。
入浴中に洗濯を済ませられるという時間の有効活用が可能で、長時間の滞在が見込まれる銭湯との併設は高い親和性をもっています。
 

入浴後に清潔な衣類を受け取れるメリットもあり、衛生面や快適さを求める現代のニーズにも適しています。
近年は若年層や家族連れをターゲットにしたおしゃれな銭湯も増えており、そのような施設とも高い親和性があります。

他業種併設型コインランドリーを経営する際のポイント

コインランドリーを他業種と併設して運営する場合、成功の鍵となるのが立地やターゲット層の見極め、そして費用面の計画性です。
 

スペースを共有するだけではなく、それぞれの業態が互いに補完しあえるような設計にすれば、地域に根付いた店舗として長期的な収益が見込めます。

ここでは、併設型コインランドリーを開業する際に押さえておきたい基本的なポイントを見ていきましょう。

ポイント①利用者層や競合をリサーチする

まず最初に取り組むべきは、出店予定地の周辺環境や利用者層のリサーチです。
家族層が多いのか、単身者が中心なのか、それによって適した併設業態は大きく異なります。
 

主婦層の多い地域であれば、スーパーやエステとの併設が効果的です。
一方、ビジネス街ならカフェやクリーニング店との相性が良いでしょう。
 

さらに、既存のコインランドリーがどのような設備・サービスを提供しているかを調査するとよりオリジナリティのある店舗づくりが可能になります。
競合が密集しているエリアでは、設備の充実度や居心地のよさ、独自性などで差別化の工夫が求められます。
 

地域に必要とされる施設であることを前提に、経営戦略を立てていくことが重要です。

ポイント②初期費用・運営費用を確認する

併設型コインランドリーは、単体店舗に比べ広い敷地や追加設備を必要とするため、初期投資が高額になる傾向です。
たとえばカフェやエステを併設する場合、それぞれの設備工事費、備品費用、人件費まで含め資金計画を立てる必要があります。
 

無人運営が基本のコインランドリーとは異なり、有人対応が必要な業種を併設する場合は、日々のランニングコストも上乗せされる点に注意しなければいけません。
また、土地の状況や機器のグレードによっても費用は変動するため、コンセプト設計と並行し、できるだけ具体的な金額を早期に試算しておくことが重要です。
 

後々のトラブルや想定外の出費を防ぐためにも、余裕をもった資金計画を立てましょう。

併設型ならではの魅力を活かした経営を目指そう

コインランドリーに他業種を組み合わせることで、利用者の満足度と滞在時間が向上し、集客力や収益性のアップにもつながります。
土地の有効活用を図りたい方にとっても、複合型店舗は有効な選択肢と言えるでしょう。
 

とはいえ、地域ニーズや事業性を見極めた計画が必要不可欠です。
ニドコインランドリーでは、物件調査から事業計画の立案、オープン後の運営支援まで一貫してサポート可能です。

併設型経営にご興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

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横山 秀二 (ヨコヤマ シュウジ)

株式会社ニド 営業部長

《経歴・略歴》

工業高校(機械科)を卒業後、車業界へ就職、その後機械に興味を持ちランドリー業界に転職

《事業への思いや強味》

車業界で機械修理と営業職を行ってきたので、営業+機械修理などの技術職が得意です。
ランドリー業界の仕事も車の仕事と似た所が有り、新規営業などを行いながら機械修理を行うので、営業+機械修理が得意です。また、販売して終わりでなく販売してからが長いお付き合いと思いながら取り組んでおります。