コインランドリー経営・開業お役立ちコラム

公開日 2025.12.22 更新日 2026.01.21

田舎でコインランドリー経営は儲かる?メリット・デメリットを解説

田舎でのコインランドリー経営は「競合が少ない」「土地が安い」といった強みがある一方で、人口規模や生活導線に左右されやすい側面もあります。成功には、立地の読み解き方や機器選定、運営体制の構築など、都市部とは異なる視点が欠かせません。

本記事では、田舎ならではのメリット・デメリットから収益モデル、開業前に確認すべき重要ポイントを、実践的な観点で詳しく解説します。地方での開業を検討している方は、ぜひ役立ててください。

目次

田舎でのコインランドリー経営はなぜ注目されているのか?

近年、共働き世帯の増加やライフスタイルの変化により、家事の時間を短縮できるコインランドリーの需要が全国的に高まっています。とくに田舎においては、自宅の洗濯機では洗えない布団やカーペットなどの「大物洗い」のニーズが根強いです。そのため、週末に車で来店してまとめ洗いをする利用者が増加しています。

また、空き地や遊休地を有効活用できる投資手段としても注目されています。機器や設備には一定の初期投資が必要なものの、立地や運営次第で長期的な収益を目指せるビジネスモデルです。地方での開業件数も増加傾向にあります。

田舎でコインランドリーをやるメリットとは

田舎でのコインランドリー経営には、都市部にはない特有の利点が多く存在します。ここでは、地方ならではの強みを活かした、具体的なメリットについて解説します。

  • 競合が少ないことで地域を独占しやすい
  • 土地コストや家賃が安く、初期投資を抑えやすい
  • 駐車場付き・広い面積の店舗展開が可能

土地の広さやコスト面での優位性を活かすことで、安定した収益確保も目指しやすくなるでしょう。

競合が少ないことで地域を独占しやすい

地域を独占しやすい理由は、以下のとおりです。

  • 商圏内にライバル店が存在しないケースもある
  • 一度固定客がつくと長期間にわたり利用されやすい
  • 価格競争に巻き込まれにくく適正価格を維持できる

都市部では近隣に複数店舗があり顧客の奪い合いになりますが、田舎では「車で15分圏内に1店舗」も珍しくありません。

地域唯一の店舗として認知されれば、住民の洗濯ニーズを一手に引き受けられます。過度な値下げも不要であるため、安定した売上を狙いやすくなります。

土地コストや家賃が安く、初期投資を抑えやすい

洗濯乾燥機やボイラーなどの機器費用は地域に関係なく必要な点は注意が必要です。毎月の家賃を、地域によっては都市部の数分の一に抑えられるケースもあります。

初期投資の回収期間が短縮されるだけでなく、損益分岐点が下がるため、売上が多少落ち込んでも赤字リスクの低い収支構造を目指しやすくなります。

駐車場付き・広い面積の店舗展開が可能

田舎では、大量の洗濯物や重い布団を運ぶために車で来店する顧客が多くを占めます。

広大な敷地を活用し、利便性の高い駐車場や大型機器を備えた店舗が作れることは、大きな強みです。広い店舗面積を活かし、高単価な大型機器の充実やカフェ併設など、差別化も図りやすくなります。

田舎でコインランドリー経営をする際のデメリット・リスク

メリットが多い一方で、人口密度が低い田舎ならではの課題やリスクも無視できません。開業前に把握しておくべき、田舎経営のおもなデメリットとリスクについて見ていきましょう。

  • 利用者が限られており、集客に不安がある
  • 高齢化や車社会など、地域特性に左右されやすい
  • 無人経営ゆえのトラブル(防犯・清掃・苦情)

それぞれ解説します。

利用者が限られており、集客に不安がある

商圏内の絶対的な人口が少ないため、集客の上限が都市部より低くなります。見込み客の総数が限られているため、爆発的な売上は期待しにくい傾向です。

新規顧客の獲得ペースも比較的緩やかで、安定した売上に至るまで時間がかかるケースも少なくありません。

また、一度悪い評判が立つとリカバリーが難しくなる点も、商圏人口が少ない地域ならではのリスクです。田舎では商圏人口そのものが少ないため、都市部のような高回転・高収益の達成は困難といえます。

高齢化や車社会など、地域特性に左右されやすい

田舎のコインランドリー経営では、地域の移動手段や年齢層によって売上が大きく変動するリスクがあります。

とくに駐車場の使い勝手が悪いと、大きなマイナス要因になりやすいです。車でのアクセスが前提のため、入りにくい駐車場は客足を遠のけます。

また、新しい機器の操作に抵抗感を持つ高齢の方もいるため、操作性への配慮が欠かせません。

季節や天候だけでなく、農繁期などの地域事情も来店状況に影響しやすいといえます。

無人経営ゆえのトラブル(防犯・清掃・苦情)

無人経営では、管理者が常駐しません。そのため、トラブル時の初動が遅れるリスクもあります。

とくに夜間の営業は、セキュリティに関する不安も生じやすいでしょう。

田舎では、夜間の人どおりが少なくなることが多く、防犯カメラや明るい照明などの対策が欠かせません。

また、ゴミの放置や虫の侵入などによる衛生環境の悪化などの課題も想定されます。虫が発生しやすい環境の店舗も多いため、こまめな清掃で清潔感を保つことが重要です。

初期費用と収益モデル|どれくらいで回収できるのか

開業を検討するうえで気になるのが、初期投資の額と資金回収の期間です。ここでは、田舎での標準的なモデルケースをもとに、お金に関する実情を解説します。

  • 初期費用の内訳(建築・機器・内装・工事など)
  • 規模ごとの目安費用と収益モデル
  • 回収期間の平均と目標設定の考え方
  • ランニングコストの内訳と対策

具体的な数字を把握し、無理のない資金計画を立てることが成功への第一歩です。

初期費用の内訳(建築・機器・内装・工事など)

初期投資の大部分は、機器購入費と店舗の建築・内装工事費です。

  • 機器費用:洗濯乾燥機、乾燥機、集中精算機など(約1,000〜1,500万円)
  • 建築・内装費:給排水、ガス、電気工事を含む(約500〜1,000万円)
  • その他:看板、防犯カメラ、フランチャイズ加盟金など

一般的な20坪程度の店舗で、総額2,000万〜3,000万円が相場です。
田舎では空き店舗の改装も有効ですが、給排水設備の容量を確保しなければならない点に注意しましょう。

規模ごとの目安費用と収益モデル

店舗の規模によって、必要な投資額と見込まれる売上は大きく変動します。

小型店(15坪)の場合、初期投資は2,000万円〜が目安で、月商は40〜60万円程度が1つのモデルです。一方、中〜大型店(30坪)の場合は、初期投資3,500万円〜、月商80〜120万円程度を見込むケースが多くなります。

また、大型機器の稼働率が収益を大きく左右する点も押さえておきたいポイントです。

田舎では「布団も洗える」大型店の需要が見込まれます。したがって、中型以上の規模のほうが収益性も高まる傾向です。

また、月商の5〜7割前後が損益分岐点となるケースが多く、これを上回る売上の確保が必要です。

回収期間の平均と目標設定の考え方

投資額が大きいため、回収には長期的な視点を持たなければなりません。

平均的な回収期間は7年〜10年程度とされることが多く、実質利回り(手残り)は8〜12% が1つの目安です。借入金の返済期間と減価償却のスケジュールのバランスを考慮しておきましょう。

コインランドリーは短期間で儲けるビジネスではなく、手堅く回収していくモデルです。借入返済の負担が大きいため、手元資金に余裕を持たせた計画が不可欠といえます。10年単位での安定経営を目指しましょう。

ランニングコストの内訳と対策

売上に対する経費率を抑えることが、利益確保のポイントです。水道光熱費は売上の20〜30%程度を占めることが多く、とくにガス代が大きな割合を占めます。

洗剤や柔軟剤などの消耗品費は、売上の5%程度が目安です。さらに、管理委託費や清掃費、賃料などの費用が固定費として発生します。とくにプロパンガスは、交渉次第でコストが大きく変わります。

省エネ型の最新機器導入も、コスト削減に有効です。

田舎で成功するための立地選定と運営のコツ

田舎でコインランドリー経営を成功させるには、立地選定から運営体制まで、利用者の視点に立った戦略が必要です。選ばれる店舗になるための、具体的なポイントを紹介します。

  • 車でアクセスしやすい立地が重要
  • ターゲット層(主婦・高齢者・単身者・観光客)を意識した設計
  • 安心・清潔感を与える店作り
  • 無人でも回る運営体制(清掃・防犯・監視)
  • 地元への認知・集客活動の工夫

それぞれ見ていきましょう。

車でアクセスしやすい立地が重要

車社会の田舎では、ドライバーにとっての「入りやすさ」が集客を決定づけます。主要道路沿いにあり対向車線からも進入しやすく、駐車場が広く大きな車でも切り返しが容易な立地がよいでしょう。視認性が高く、遠くからでも営業中だと分かる立地が理想です。

ただ交通量が多いだけでなく、生活道路として使われる道沿いが理想です。幹線道路沿いより、スーパーやドラッグストアの隣接地など、ついでに立ち寄りやすい場所が好立地といえます。

ターゲット層(主婦・高齢者・単身者・観光客)を意識した設計

地域の住民層に合わせた設備導入が、リピーター獲得につながります。たとえば、主婦層には布団やカーテンが洗える大型機器やスニーカーランドリーを用意するとよいでしょう。また、高齢者には音声ガイダンス機能や分かりやすい操作パネルを整えると、安心して使ってもらえます。

単身者や観光客に向けては、Wi-Fi完備や充電スペースを設けるとよいでしょう。待ち時間を快適に過ごせる環境を整えることがポイントです。

安心・清潔感を与える店作り

薄暗く汚れた印象のある店舗は、とくに女性客から敬遠されます。安心感を高めるためには、外から店内が見渡せるガラス張りの外観にし、夜間でも明るく外からの視認性を確保することが大切です。

来店時の安心感や居心地のよさが、再来店を促す大切な要素です。

無人でも回る運営体制(清掃・防犯・監視)

コインランドリー経営においては、オーナーが常駐しなくても、高品質なサービスを維持する仕組みが必要です。

ITシステムによる機器の遠隔操作や売上管理を行い、経営の効率化を図りましょう。機器トラブルや返金対応といった緊急時に備え、専門のコールセンター代行を導入することも有効です。

また、地元のパート・アルバイトによる毎日の清掃体制を整えることで、無人でも安定した運営が可能になります。

地元への認知・集客活動の工夫

顧客を呼び込むためには、積極的なアピールが必要です。

来店のきっかけを作るためにも、折込チラシやポスティングで地域住民へ周知しましょう。。

田舎では、アナログな宣伝手法がいまだに強力です。とくにオープン時のインパクトは重要で、一度体験してもらうことで利便性を実感してもらえます。

また、Googleマップ(MEO)への登録や口コミ対策を行うことも有効です。掲載情報は新規顧客へのアピールになるため、積極的に活用しましょう。

運営上の注意点とリスク管理

無人経営が基本のコインランドリーでは、計画段階では想定できないトラブルが発生することもあります。ここでは、想定されるリスクへの具体的な対策を解説します。

  • 設備・機器の定期メンテナンス
  • 光熱費・水道代のコントロール
  • 急なトラブル対応体制を整備する

事前の対策と、発生時の迅速な対応体制が、長期経営の明暗を分けるでしょう。

設備・機器の定期メンテナンス

機器の故障は売上機会の喪失につながります。月1回程度の定期点検と年1回を目安にした総合メンテナンスを行いましょう。

利用者の不正操作による故障を防ぐため、正しい操作説明や注意喚起も必要です。

洗濯乾燥機は高温多湿の環境で常時稼働するため、消耗品の交換サイクルが短くなります。乾燥機の排気フィルター清掃は、毎日行うことが重要です。

定期メンテナンス契約を結ぶことで、突然の故障を防げるだけでなく、修理費負担も軽減されます。

光熱費・水道代のコントロール

収益性を高めるためにも、毎月の水道光熱費を抑えることが重要です。機器のメーター確認をこまめに行って異常な消費を早期発見し、LED照明の導入や給湯温度の設定を適切に調整しましょう。

加えて配管の断熱を改善するなど、複数の対策を組み合わせて無駄なエネルギー消費を抑えることが有効です。

急なトラブル対応体制を整備する

トラブルに対応できる体制が整っていないと、利用者の不信感を生じさせる原因になります。店内には利用者がすぐ連絡できる連絡先を設置し、緊急時の通知体制を整えましょう。365日24時間対応のコールセンター窓口が利用できると安心です。

よくあるトラブルへのマニュアルも分かりやすく掲示しておくとよいでしょう。

向いている人・成功しやすい条件とは

田舎でのコインランドリー経営は、誰もが成功するわけではありません。以下のような適性を備えた人が成功しやすいといえます。

  • 土地を持っている、または安く借りられる人
  • 地域の生活導線・人口構成を理解している人
  • 継続的な管理や改善に手をかけられる人

それぞれ解説します。

土地を持っている、または安く借りられる人

土地確保の負担を軽減できる状況は、経営において有利です。自家用地を活用して賃料コストを削減できる場合は、固定費を抑えた経営がしやすくなります。また、親族や地元事業者から低い条件で土地を借りられる場合も同様です。

さらに、遊休地を有効活用できれば、地域貢献と収益化の相乗効果も期待できるでしょう。毎月の固定費の大部分が家賃であるため、土地を所有していることは大きなアドバンテージになります。

地域の生活導線・人口構成を理解している人

長く住んでいる地元で周辺の動きを肌で感じている場合、人の流れや混雑する時間帯を把握できます。繁忙期と閑散期を見越した計画も立てやすくなるのが利点です。

地域コミュニティに顔が知られており信用のある人であれば、口コミや紹介が広がりやすく、周囲からの応援も得られやすいでしょう。

すでに地盤がある人は、スムーズに顧客基盤を形成できます。

継続的な管理や改善に手をかけられる人

無人店舗を成功させるには、所有者が継続的に関与する姿勢が必要です。定期的な巡回(最低でも月2〜3回)と清掃状況の確認を行い、利用者からの声を聞いて改善に反映させましょう。

機器の性能低下やトラブルの予兆を早期に発見できると、安定した運営につなげやすくなります。

開業前にチェックすべきポイントリスト

開業前の綿密な市場調査と立地検証は、そのあとの成功を大きく左右します。実際に開業するかどうかの判断材料となる、重要なチェックポイントをまとめました。

  • 土地と建物の条件
  • 周辺環境(住宅地・観光地・商業施設など)
  • 地域住民のニーズ・世帯構成の調査

それぞれ解説します。

土地と建物の条件

店舗として、最低限必要な土地・建物条件を備えることが重要です。以下の点をチェックしましょう

  • 駐車場を含め最低15坪以上の敷地面積があること
  • 水道・ガス・電気が引き込み可能な立地であること
  • 夜間営業を想定した照明環境と防犯設備が整えられること

給排水の接続が難しい山奥や、電気容量が不足する地域では工事費が膨らみます。契約前に必ず、水道局や電力会社に確認し、追加工事費の概算見積も取得しましょう。これは見落としやすいポイントながら、採算を大きく左右する要因です。

周辺環境(住宅地・観光地・商業施設など)

周辺施設や交通量から、集客可能性をヒアリング・観察します。具体的には、スーパーやドラッグストア、駅などとの距離関係を確認し、朝夕と休日の交通量差を複数日に分けて計測します。

スーパーの駐車場にいる人の様子や、平日と休日の流動人口の違いを観察することで、実際の来店ポテンシャルが見えてくるでしょう。競合店の営業状況も重要な参考情報となるため、複数回の視察をおすすめします。

地域住民のニーズ・世帯構成の調査

地域住民の世帯構成やライフスタイルから需要を推測します。たとえば、町役場の公開データから年齢層や世帯数を確認し、既存利用者(クリーニング店など)への簡易ヒアリングを行います。ほかにも、賃貸物件の入居者層から流動人口を把握する方法がおすすめです。

単身赴任者の多い地域ならスニーカーランドリー需要が高く、子育て世代が多ければ布団洗い需要が強いなど、客層に合わせた判断ができます。このデータがあれば、導入すべき機器の種類と数も決まってくるでしょう。

まとめ|田舎でも勝てるコインランドリー経営をするために

田舎でのコインランドリー経営は、メリットとリスクが表裏一体です。「競合が少ない」「土地が安い」というメリットだけに惹かれて開業すると、集客課題に直面するかもしれません。設備選びや導入サポートが、経営の安定化に直結します。
株式会社ニドでは、最新機器の提案から開業後のフォロー体制まで、コインランドリーの開業をサポートしています。より具体的な導入事例やサポート内容を知りたい方は、ぜひ公式サイトをご覧ください。

コインランドリー開業・経営事例

イメージ イメージ イメージ
都市型店舗 幹線道路沿い/15坪
広さ 15坪
立地 都市型店舗 マンション1階
営業形態 無人店
客層 主婦・主婦層共働き世帯大洗
営業時間 6:00~24:00
設置機種

乾燥機/
大型25kg=1台
2段式14kg=3台

全自動洗濯乾燥機/
縦洗27kg=1台
縦洗17kg=3台
7kg洗濯機=2台

スニーカーランドリー/
1台
ITシステム導入

★ポイント 女性客に喜ばれるドラム式洗濯機を設置クリーンなイメージをアピール
イメージ イメージ
大手スーパー並び/25坪 ①
広さ 25.0坪
立地 郊外ベッドタウン、大手スーパー並び
営業形態 半有人店舗・プリペイドカードシステム導入
客層 主婦・共働きの大物洗濯、乾燥
営業時間 6:00~23:00
設置機種

乾燥機/
2段式14kg=5台
23kg=3台

洗濯機/
20kg=3台
12kg=3台
6kg=2台

★ポイント 全面ガラス張りによる明るい店舗設計
有線放送、エアコン完備で快適空間を演出

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この記事の監修者

監修者の写真

横山 秀二 (ヨコヤマ シュウジ)

株式会社ニド 営業部長

《経歴・略歴》

工業高校(機械科)を卒業後、車業界へ就職、その後機械に興味を持ちランドリー業界に転職

《事業への思いや強味》

車業界で機械修理と営業職を行ってきたので、営業+機械修理などの技術職が得意です。
ランドリー業界の仕事も車の仕事と似た所が有り、新規営業などを行いながら機械修理を行うので、営業+機械修理が得意です。また、販売して終わりでなく販売してからが長いお付き合いと思いながら取り組んでおります。