近年、共働き世帯や単身世帯の増加に伴い、コインランドリーの需要が高まっています。しかし、開業を検討するうえで気になるのが、資金調達の方法ではないでしょうか。
本記事では、コインランドリー開業に利用できる融資制度や補助金について詳しく解説します。活用できる制度を知っておくことで、スムーズに開業準備を進められるでしょう。
コインランドリーの開業を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
コインランドリーの開業にあたり、自己資金だけで賄えない場合は、融資制度の活用が重要な選択肢になります。ここでは、コインランドリーの開業に活用できる以下4つの融資制度について解説します。
これらの融資制度を理解し、事業計画に最適な選択を選びましょう。
日本政策金融公庫は、中小企業や創業を支援する政府系の金融機関です。創業支援に力を入れており、新規事業を始める際の資金調達のハードルが比較的低く設定されています。
資限度額や金利は、事業計画や担保の有無などによって異なりますが、長期・固定金利の融資制度があることも魅力です。
融資の種類も、運転資金や設備資金など、事業に必要な資金に合わせて選択可能です。ただし、融資を受けるためには、事業計画書の作成と、面談による審査を通過しなければいけません。
コインランドリー開業においても有力な融資の選択肢ですが、公庫の融資制度を理解して、周到な準備を行うことが重要です。
地方銀行は、地域に根ざした情報やネットワークを持っている点が強みです。地域の経済状況や競合店の状況などを考慮したうえで、融資の相談に乗ってくれる可能性があります。
地域の特性を理解しているため、事業の成長性について的確なアドバイスを受けられるでしょう。融資を相談する際は、事業の将来性や収益性を具体的に示す事業計画書を作成し、担当者と丁寧にコミュニケーションを取ることが重要です。
経営革新計画とは、中小企業等が新たな事業活動に取り組むことで経営の向上を図る計画のことです。国や都道府県から承認を受けると、さまざまな優遇措置を受けられます。
融資面では、金利の優遇や保証協会の保証料の減免などに期待でき、資金調達の負担軽減が可能です。一定の準備が必要ですが、実現可能性の高い革新的な計画を策定することで、優遇措置が受けられる可能性があります。
信用保証協会は、中小企業や小規模事業者の金融円滑化を目的とした公的機関であり、金融機関からの融資に対して保証を行うことで、事業者の信用力を補完します。
信用保証協会の保証付き融資のメリットは、コインランドリー開業の資金調達に役立つだけではありません。状況によっては、融資枠の拡大も期待できます。
通常、保証協会融資には保証枠が設定されていますが、事業計画の内容や将来性によっては、融資枠を増やせる場合があります。とくに、地域経済の活性化に貢献する事業や、成長性の高い事業と認められた場合には、積極的に増枠が検討されやすい傾向です。
開業の資金調達においては、返済の必要がない補助金の活用も初期費用の軽減に役立ちます。ここから、コインランドリーの開業で利用できる可能性がある以下3つの補助金について解説します。
それぞれ見ていきましょう。
創業支援補助金は、新たな事業を始める方を対象に、店舗の賃借料や設備費、広報費など、必要な費用の一部を補助する制度です。補助対象となる経費の範囲や補助金額は、各自治体によって細かく定められています。
申請の際は、具体的な事業内容や収支計画などを盛り込んだ事業計画書を作成し、各自治体の創業支援補助金の募集要項やスケジュールに沿って申し込みます。開業費用の負担を軽減し、事業の立ち上げに大きく貢献するでしょう。
事業再構築補助金は、ポストコロナ社会や経済の変化に対応するため、事業再構築に取り組む中小企業等を支援するために生まれました。既存事業とは異なる属性を持つ顧客層を対象に、新たな市場に進出する企業が対象です。
なお、2025年3月第13回公募にて受付が終了しました。2025年度以降は、中小企業新事業進出促進事業に引き継がれる予定です。
小規模事業者持続化補助金とは、事業を安定させて持続的に成長させていくため、小規模事業者を支援する制度です。それぞれ以下のように枠が設けられています。
通常枠: 販路開拓や生産性向上など、小規模事業者の持続的な経営に向けた一般的な取り組みを支援
賃金引上げ枠: 従業員の賃金引上げに取り組む事業者の販路開拓や生産性向上を支援 卒業枠: 小規模事業者の規模を超えて成長を目指す事業者の新たな取り組みを支援 後継者支援枠: 事業承継後に新たな取り組みを行う後継者を支援 創業枠: 創業間もない事業者の新たな販路開拓等の取り組みを支援 インボイス特例: 免税事業者からインボイス発行事業者へ転換する事業者に上限額を上乗せ |
補助金の上限額や補助率は通常枠と特別枠によって異なり、それぞれ下記のとおりです。
通常枠 | 賃金引上げ枠 | 卒業枠 | 後継者支援枠 | 創業枠 | |
補助率 | 2/3 | 2/3 (※赤字事業者は3/4) |
2/3 | ||
上限額 | 50万円 | 200万円 | |||
インボイス特例 | 50万円 |
コインランドリー開業においては、新たな顧客層の開拓や効率的な店舗運営に資する設備導入などに活用できる可能性があります。
コインランドリー開業の資金調達においては、複数の融資制度や補助金を組み合わせることも有効な手段です。それぞれの制度のメリットを最大限に活かし、自己資金の負担を軽減しながら、スムーズな開業準備と安定した事業運営を目指してください。
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