コインランドリー経営・開業お役立ちコラム
コインランドリーは、自宅で洗濯しづらい衣類なども手軽に洗えるため、生活の質を向上させる設備として人気があります。
単身者からファミリー層まで幅広い層が利用する施設であるため、近年ではマンションへの導入を検討するケースが増えています。
この記事では、コインランドリー付きのマンションが注目される理由について詳しく取り上げています。設置のメリット・デメリットに加え、実際にコインランドリーを設置する方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
コインランドリー付きのマンションが注目されている背景には、需要の増加、資産価値の向上、時間の有効活用といった要素があります。
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
マンションではさまざまな規約や制約があり、バルコニーでの洗濯物干しを禁止しているマンションも見受けられます。
特に高層マンションでは、強風による落下や景観の維持、防災上の理由などから洗濯物や布団の外干しを禁止しているケースがみられます。降雪や降灰のある地域、日照や周辺環境の問題によって、外干し自体が非現実的なエリアもあります。
さまざまな状況が混在するなかで、コインランドリーの存在はマンションの住民にとって利便性を高める設備です。
天候や周辺環境に左右されることなく、時間帯や周囲の目を気にせずに乾燥までを済ませられるため、洗濯乾燥によるストレスを大幅に軽減し、生活の質を向上させることにつながります。
家庭用洗濯機では対応できない大型の布団やクッション、毛布やカーペットのように厚みのある物も、業務用の洗濯乾燥機なら手軽に洗濯できます。
自宅からクリーニングのために持ち出す必要がなくなり、クリーニングの頻度や費用の削減にも繋がるため、住民の満足度が向上し、物件の付加価値も高まります。利便性の高いマンションは入居希望者にとって魅力ある選択肢になるでしょう。
コインランドリーが併設していることで「住民の利便性に配慮している」「暮らしやすそうな物件」というポジティブな印象を与えます。マンション全体の価値向上や資産性の維持に大きく貢献する可能性があるのです。
洗濯に十分な時間がかけられない世帯にとって、コインランドリーは利便性の高い設備です。
特に自宅で過ごす時間が限られているケースでは、週末や休日にまとめて洗濯をすることが多く、効率的に洗濯乾燥をこなしたいという需要があります。
マンション内にコインランドリーがあれば、洗濯乾燥を一度に済ませられるため、クリーニングに出す手間や回収までにかかる時間を短縮できます。空いた時間を他の家事や仕事に充てられるため、時間的な制約が減り精神的にもゆとりが生まれます。
コインランドリーに複数の洗濯乾燥機があれば、大量の洗濯物も小分けにせず一度に片付けられるため、負担の軽減に貢献します。時短や時間の有効活用の観点からも、コインランドリーは魅力的な設備といえます。
マンションにコインランドリーを設置するメリットは、「居住者の満足度向上」と「マンションの資産価値向上」の2点です。
それぞれのメリットについて詳しく確認していきましょう。
マンション内にコインランドリーがあれば、大型の洗濯物を洗濯乾燥する手間が省け、利便性の向上とともに満足度の向上にもつながります。
共働き世帯や子育て世代、介護などを行っている世帯では、洗濯から乾燥までをひとつの場所で完結できるため、他の作業や家事に時間を充てられます。室内設備のため天候や時間を気にせず、深夜や早朝の時間帯でも利用できるなど、洗濯時間が不規則な人にとっても便利な設備となるでしょう。
エレベーターが設置されていないマンションや高層マンションでは、大型の洗濯物をクリーニングに出して回収する行動は大きな負担となります。マンション内にコインランドリーがあれば、その日のうちに洗濯乾燥を完了し、すぐに回収できます。
コインランドリーの設置は、マンションの資産価値を高める手段の一つです。
マンションは集合住宅の一種で、さまざまな世帯が暮らしています。近年では時短や効率化を叶える利便性の高い設備が整った物件ほど人気があり、入居者の定着率向上にも繋がるため、一定の需要があるコインランドリーはマンションの資産価値にも良い影響を与えるでしょう。
マンションの資産価値というと立地や高級感に注目が集まりがちですが、時間的・経済的な負担を少しでも軽くする設備は、マンションに住む人だけではなく入居を希望する人にも魅力的に映ります。コインランドリーを持たない他のマンションとの差別化にも貢献するため、結果としてマンションに高い付加価値を与えます。
マンションにコインランドリーを設置するデメリットには、設置や運営に費用がかかることや、気軽に利用できない場合があることなどが挙げられます。
マンションにコインランドリーを設置するためには、業務用洗濯機や業務用乾燥機、靴用の洗濯機などを購入し、設置するための初期費用がかかります。
コインランドリーの内外装や排水などの設備工事にもそれぞれ費用がかかり、いずれも営業を継続するには定期点検やメンテナンスが欠かせず、初期費用に加えて運転資金の確保も求められます。
費用はマンションの管理組合が負担しなければなりません。多くの場合、マンションの管理費や修繕積立金の引き上げが必要になり、長期的にみると機器の買い替えや入れ替えが必要になることから、中長期的な資金管理が重要です。
コインランドリー自体は利便性が高く、多くの住民から利用される可能性がありますが、初期費用・運転資金のいずれもまとまった資金が必要になるため、計画的な資金管理と運用体制が求められます。
万が一コインランドリー内でトラブルや事故が発生したときは、予備の持ち出しが必要になることもあります。地震や火災などの災害にも備えなければなりません。マンションの住人にコインランドリーが活用されなければ、費用対効果が見合わず資金管理の見直しを迫られるリスクが生じます。
これらの情報を総合的に考慮し、マンション住人のニーズや収支シミュレーションをよく検討しましょう。なかには費用負担について住人の合意を得るのが難しい場合もあるため、計画的な準備と説明が不可欠です。
コインランドリーがマンション内にあれば気軽に利用できますが、住人によっては防犯のために時間帯を気にするケースがあります。
「顔見知りの住民に洗濯物を見られたくない」「下着などを他人に見られるのが恥ずかしい」という方も多く、子どもや女性が一人で気軽に利用できないといった事情や、ランドリー内の防犯カメラなどの防犯対策を重視する場合もあります。
共用施設のため他の住人と利用のタイミングが重なることも多く、使用待ちが発生したり騒音がうるさかったりと、自由な使い方が制限される場合もあるため注意が必要です。
コインランドリーの利用率は、利用者が男性か女性か、利用できる時間帯やランドリー内の設備など、さまざまな要因が重なることで決まります。なかには気軽に使えない、使いづらいと感じるケースも少なくないため、ランドリーの営業開始後に利用率が思うように上がらない可能性も考慮すべきです。
マンション共用部のコインランドリー導入手順は次のとおりです。
コインランドリーの営業について計画を立案し、物件を詳しく調査します。導入に携わる業者を選定し、協議・調整を経て契約へと進みます。契約後は購入やレンタルを行った設備機器の設置工事や内外装の施工を経て、運用を開始します。
運用開始後は、契約業者による定期的なメンテナンスや点検といったアフターフォローを受けられます。
今回は、コインランドリー付きのマンションが注目される理由について紹介しました。
マンション内のコインランドリーは高い需要と多くの利点がある一方で、無視できないデメリットも存在します。住人や管理会社との話し合いも必要になるため、導入にあたっては、慎重な計画と関係者との協議が欠かせません。
ニドコインランドリーでは、ランドリー業界に豊富なノウハウをもち、複合店舗の企画・運営まで一貫してサポートしています。きめ細やかなアフターケアを強みに、新たなビジネスモデルの構築にも積極的に取り組んでいます。
マンションへコインランドリーの導入を検討している方は、ぜひこの機会にご相談ください。
この記事の監修者
横山 秀二 (ヨコヤマ シュウジ)
株式会社ニド 営業部長
《経歴・略歴》
工業高校(機械科)を卒業後、車業界へ就職、その後機械に興味を持ちランドリー業界に転職
《事業への思いや強味》
車業界で機械修理と営業職を行ってきたので、営業+機械修理などの技術職が得意です。
ランドリー業界の仕事も車の仕事と似た所が有り、新規営業などを行いながら機械修理を行うので、営業+機械修理が得意です。また、販売して終わりでなく販売してからが長いお付き合いと思いながら取り組んでおります。